冬の大敵、インフルエンザ。
毎年、秋から冬の足音が聞こえてくる季節、気になってくることのひとつに「インフルエンザ」対策がありませんか?手洗いやうがい、マスクの着用や適切な換気といった衛生面で気をつけながら医療面からは早目のワクチン接種で「インフルエンザ」を乗り切ろう...。毎年のように繰り返し気をつけながら、春先まで過ごすのが当たり前のようになっていた秋から冬にかけての日常。今新たに「新型コロナウイルス」という厄介な相手も参加してきて、どうやって春先まで感染対策を考えていけばいいのか、「新たな日常」への悩みがまたひとつ増えて困ってしまいますね。
新型コロナウイルスの実態はまだまだ解らないことが多いみたいですが、同じウイルスであるインフルエンザウイルスに対しては、人類との長年のつきあいから、たくさんのことが解ってきています。
そのひとつは、「インフルエンザウイルスは加湿に弱い」ということ。
今から半世紀も前の研究で、気温を20℃以上かつ湿度を50~60%程度に保つとインフルエンザウイルスの感染力が弱まることが発見されました。インフルエンザが冬に流行る理由は高温多湿に弱く、寒冷で空気が乾燥した状態だと感染力を強めるためだということが今や常識といえるまでになっています。
さらにいえば、インフルエンザウイルスに限らずさまざまなウイルスにも加湿によって感染力を弱める効果があるといわれています。新型コロナウイルスも同じであればよいのですが...
適度な加湿でウイルス退治。
さて、ウイルス対策のキーワードといえる「加湿」。インフルエンザウイルスの場合は、適度な湿度(50~60%)に弱いということが解っているので、衛生面や医療面の対策と合わせて、「適度な湿度の部屋にする」という生活面での対策でさらにインフルエンザを予防できる確率が高まります。乾燥する冬場に適度な湿度を維持する、つまり「加湿」が大事になってくるのですね。
加湿はウイルス自体への効果だけでなく、咽喉の粘膜などの乾燥を防いでウイルスや細菌の付着から起きる気管支系の感染症を予防する効果があります。もちろん、適正な湿度を保つとともに、温度の管理も大事。いくら湿度が50~60%を保っていても、気温が20℃を下回っていたらご注意下さい。冬の暖房は当たり前ですが、エアコンを使った一般的な暖房では、部屋を暖めれば暖めるほど、湿度が下がってきます。是非、お部屋に合った加湿器を使って“適度な湿度”を維持して下さい。