なぜ今、空気清浄機?

前回のコラムで加湿器利用の視点を少し広げて、同じ目的・用途で使われることも少なくない「空気清浄機」のお話をさせて頂くことをお伝えしました。

今、世の中では新型コロナウイルス感染防止への対策として空気清浄機が注目を浴びていることは皆さんも実感されていると思います。もちろんこれまでも健康的な暮らしに役立つ設備として、空気清浄機は、家庭用・業務用を問わず広く普及してきました。

ですので、新型コロナウイルスが感染拡大を続け、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼすようになってから多くの方が感染防止のために空気清浄機の活用に目を向けられたのは自然な流れといえるでしょう。実際、新型コロナウイルス感染拡大後、2020年には大手家電量販店で空気清浄機の売上高が前年同月比2倍となった月もあったようです。

今回は、この空気清浄機を賢く使う方法について簡単に触れてみたいと思います。

空気清浄機のメリット

新型コロナウイルス禍の中で、更なる注目を集めた空気清浄機。実際に利用されてその効果を実感された方も多いかと思います。

このほこりを吸着させる機能は、どの程度の“大きさ”のものまで吸着させられるかによって、ほこりより小さな、花粉、細菌、ウイルス、あるいはPM2.5(微笑粒子状物質)や臭いといったものまで、生活に害を及ぼす様々な対象を除去する多種多様な空気清浄機が販売されています。更に、フィルター以外に電気式の集塵装置や紫外線ランプを内蔵して、殺菌やウイルスを不活化させる機能を謳った製品も存在します。

このように空気清浄機の目的は「空気をきれいにする」こと。当たり前のようですが、現在では、多種多様な空気清浄機が販売されており、例えば「新型コロナ対策に使いたい」「花粉症を和らげたい」「ペットの臭いを抑えたい」といった様々な“空気質”への要望に応えることができるのが空気清浄機の持つ最大のメリットといえるでしょう。

空気清浄機のデメリット...

反面、様々な機能を持つ空気清浄機は「何を目的にしているか」を明確にして活用しなければ費用対効果が薄れるといった側面も持ちます。当然ながら、フルスペックの空気清浄機ともなるとそれなりに高価な買い物になってしまいます。更に高価な機能を持った空気清浄機は、フィルター交換だけでも高価であったり、メンテナンスが手間であったりといったデメリットも存在します。「これ1台で簡単に空気をきれいにしてくれる」といったものを選ぶより、換気や加湿器を併用するといった賢い使い方をすることで、それほど高価な空気清浄機でなくても十分目的に叶った効果を得ることもできます。まずは空気清浄機を利用する目的と使う場所(特に広さ)に適した能力の製品を選ぶといったことを基本的に、空気清浄器の活用の仕方をしっかりと考えて製品選びをしていくことが経済的な視点からも大事になってきます。

加湿器と空気清浄機の賢い使い分け...

目的次第では空気清浄機単体で使うことが一番の解決策になることもありますが、特に冬場に掛けては、暖房によって空気が乾燥し、菌やウイルスが活性化しやすい環境になりがちです。こういった場合は、空気清浄機による除菌・抗ウイルス効果に期待するよりも、加湿によって空気を湿潤化させる方がより効果的に菌やウイルスによる疾病を防ぐことができる場合があります。エアコンを使っている時は加湿器で、それ以外は空気清浄機で、といった使い分けをすると冬場の感染症対策と同時に乾燥対策も両立できる快適な環境づくりが可能になります。

これからの冬の季節、空気清浄機や加湿器の賢く効果的でかつ経済的な方法を検討して頂いて、快適にお過ごしください。