加湿器で空気清浄できます!

今回も前回までから引き続いて空気清浄機に関わるお話しをしたいと思います。

これまで、空気清浄機や加湿器をお探しになられた方なら、メーカーホームページや通販サイト、もしくは家電量販店等で、「空気清浄機能付き加湿器」「加湿機能付き空気清浄機」といった名目が謳われている製品をご覧になられたことも多いのではないでしょうか。

特に最近は大手電器メーカーを中心に、この“一挙両得”なイメージの製品を空気清浄機や加湿器のラインナップに加えることが多くなってきているようです。

今回は、この付加価値のついた空気清浄機、加湿器についてそのメリットやデメリット、どんな製品を選べば良いのか、といった内容でお話を進めさせて頂きます。

空気清浄機能付き加湿器のメリット・デメリット

一口に空気清浄機能付き加湿器もしくは加湿機能付き空気清浄機といっても、その機能の違いには様々なものがあります。ただ、おおまかにいえば、除菌や消臭機能等を持った液体(人体に無害な電解水のようなもの)を噴霧または蒸発させることで加湿も行えるもの、空気清浄機に独立して加湿(水蒸発)機能をもたせたもの、逆に加湿器に独立して空気清浄機能(装置)を付け加えたもの、といった製品がその代表といえるでしょう。

除菌機能等を持った液体を噴霧/蒸発させる装置は、基本的に水分蒸発による保湿効果が期待できますから元々「空気清浄機兼加湿器」といった性格の製品で、複雑な構造のものが少なく、比較的安価に空気清浄機能と加湿機能が活用できるのが大きなメリットです。逆にその水分蒸発量によっては十分な加湿効果が得られない(使う部屋の大きさが限られる)のがデメリットといえます。

空気清浄機能に独立して加湿機能を持たせたもの、その逆の加湿機能に空気清浄機能を持たせたものは、空気清浄と加湿、別々の構造(装置)を組み込んで製品化したものですので、空気清浄、加湿ともに独立して制御(操作設定)ができたり、一方の機能だけを活かしたりすることができる製品が多く存在します。ですので、部屋の用途や季節・時間で機能を使い分けたりといったことが1台でできてしまうのが最大のメリットです。デメリットとしては、多機能であるがゆえに高価なことでしょうか。

空気清浄機能付き加湿器の選び方

空気清浄機能付きの加湿器、または加湿機能付きの空気清浄機は、上述したように、1台で空気清浄機能と加湿機能が得られる便利な機械ですが、様々な製品が存在しますのでどんな製品を選んでよいのか非常に迷うところです。

製品を作っているメーカーそれぞれが独自の空気清浄方式、加湿方式を組み込んでいますから、中々機能だけで比較するのも難しいところです。敢えて目安とするなら、まず空気清浄機能として、目的とする対象を明らかにしておくことでしょう。最近なら新型コロナやインフルエンザに代表されるウイルス対策を目的とする、あるいは室内に入った花粉対策を目的とする、ペットやタバコのにおい対策を目的とするといった感じです。それぞれのメーカーが得意とする対象に違いがありますから、ご自分の目的に合った空気清浄機能を持つ製品を選ぶことが大事です。

一方で、加湿機能は、加湿量がカタログ等に記載されていますし、製品のほとんどは加湿できる部屋の広さを参考値として公表していますので、比較的選び易いといえます。

そのほかにも、空気清浄機は、放出したイオン等を部屋の空気と接触させて効果を得るタイプと吸い込んだ空気をフィルターや紫外線を使って効果を得るタイプといった、「吐き出す方式」と「吸い込む方式」にも分けることができます。花粉対策なら、窓や出入口のそばといった開口部に吸い込む方式の製品を置くのが効果的かもしれません。

こんな使い方もあります...

空気清浄機能付き加湿器や加湿機能付き空気清浄機は、“一挙両得”な便利な機械ですが、一台に2つの機能を持たせるために、それぞれの専用機に比べて、同じ大きさなら若干それぞれの機能が劣るといった制約も存在します。場合によっては前回のコラムでお伝えしたように、それぞれの専用機を用途に合わせて使い分ける方が便利な(効果的な)場合もあります。

ですが、オフィスをはじめとする仕事場等、ご家庭以外でのご利用をお考えなら、業務用として大型の空気清浄機能付きの加湿器、加湿機能付きの空気清浄機が存在しますので、家電(家庭用)以外の製品を探して頂くのも賢い使い方になります。もちろん、業務用となると多くが高価な製品ですが、最近はレンタル・リースで提供してくれる企業が多く存在しますので、使い方の選択肢の一つとしてご検討頂く価値はあると思います。