買うか借りるか...

今回のコラムの掲載は2月も後半、そろそろ加湿器利用のピークシーズンは過ぎようとしていますが、この冬は有効に加湿器や空気清浄機をお使い頂けたでしょうか?

どの様なところで、どの様な使い道で、誰が使うのか、といった目的をしっかり判断されて、最適な加湿器や空気清浄機をお使いになられていらっしゃることを願っています。

ただ、もし、まだ加湿器・空気清浄機をお使いになられていない方、来シーズンは新たに別の製品の利用を考えてみたいとお考えの方がいらっしゃるとしたら、新しい加湿器・空気清浄機を入手する際に、以前のコラムでも触れましたが、「買うか」「借りるか」どちらにするかを一度検討されることをお奨めします。

ちょっと気は早いですが、今回は来年のピークシーズンに向けて、加湿器(と空気清浄機も)の入手手段として一般的な「購入」と「レンタル」のどちらを選ぶのが賢い選択なのか考えてみたいと思います。

買うも借りるもメリット・デメリットあり

新型コロナウイルスの感染拡大が進んで以降、加湿器や空気清浄機が注目を浴びて、家電量販店やホームセンター等で多くの製品を目にする機会が増えたかと思います。さらにインターネット通販サイトでも数多くの製品が取り扱われています。ご家庭でのご使用をお考えの方は、こういった店舗やネット通販での「購入」を選ばれる場合がほとんどではないでしょうか。しっかりと製品を選びたい方は店舗の展示品を見て品定めしたいとお考えでしょうし、手軽に手に入れたい方は通販サイトへ申し込んで自宅に届くのを持つ、といったご自分なりの方法でまずは購入をお考えかと思います。

何よりも買う=「購入」の一番のメリットは、このように製品そのものとそれを手に入れる手段が簡単に選択できることにあります。対して「借りる」ことを考えた場合は、どこで借りればいいのか、誰から(どの会社から)借りればいいのか、しっかりと情報入手して判断しなければ判り辛い不便さがあります。これは借りる=「レンタル」の大きなデメリットです。

一方で、加湿器や空気清浄機は電気製品の中でもかなりメンテナンスに気を配らなければならない製品です。特に水を使う加湿器や加湿機能付き空気清浄機は、以前のコラムでご紹介した通り、有害な雑菌の繁殖を抑えるために、水のタンクや加湿フィルターを中心に定期的な清掃を行うことが必要不可欠です。当然そのメンテナンスは購入品でもレンタル品でも変わりませんが、購入品であればその製品を使い続ける間は全て購入者が自己責任で行わなければなりません。また、オールシーズン使える空気清浄機に比べ、加湿器は使用する時期(季節)が限定されがちですので、使わない時期に雑菌が繁殖しないように保管の仕方にも気を配る必要があります。こういったメンテナンスに係わる手間は、保管場所の確保も含めて、購入した場合のデメリットといえるでしょう。

対して、レンタルの場合は、使わない時期は当然返却すれば済みますし、レンタル会社によってはしっかりと定期的なメンテナンスを行ってくれる場合もあります(中には、サービスとして無料で実施してくれるレンタル会社もあります)。何より、毎シーズン常に整備・点検された製品が借りられる安心感があるのもレンタル利用の大きなメリットになると思います。

業務用ならレンタルで?

さらにメリット・デメリットを考えた場合に注目すべきはコストの問題でしょうか。オールシーズン使える空気清浄機であれば長期の利用を考えた場合、購入した方がコストメリットは高いと思います。ですが、製品そのものが大型で精密な構造となっている「業務用」の加湿器を冬の間だけ事業所などで使用したいとお考えの場合は、日々の清掃以外の機械的なメンテナンスにそれなりの手間がかかりますし、製品のサイズによっては保管場所の確保が難しい場合もあります。特に複数台の製品をご購入された場合は、この保管場所の確保が大きな負担になる可能性があります。

こういった購入によるデメリットを解決するためにも、特に業務用加湿器は、トータルコストが多少割高になったとしてもレンタル品を利用することが十分メリットのある選択と成り得ますので、事業所やオフィスへの導入をお考えの際の「賢い」選択肢として、しっかりご検討なさってはいかがでしょうか。

メンテナンスはしっかりと!

いずれにしても加湿器・空気清浄機を導入する手段としての購入、レンタルには一長一短があります。

最終的には、どこで・だれが・どのように使うかといった基本的な用途をもとにメリットのある導入方法をお決め頂くことが最良の手段かと思います。ただ、購入であれ、レンタルであれ、使い方によっては健康被害をもたらす可能性がある製品ですから(特に加湿器は)、日々の清掃・新鮮な水道水の入れ替えといった手間ひまだけは惜しんではいけないということは念頭に置いておくことを忘れないでください。